花菱透図鍔 京透

 透かしの文様としても唐花は素敵であり、明らかに家紋として意識して用いられた作を見る。専ら唐花は五弁に構成されるが、四つの花弁を組み合わせ、菱形に構成したものを花菱とも呼んでいる。一つの花弁を見れば基本が同じであることは明瞭。でも、4つと5つではずいぶん印象が異なってくるものだ。ここがデザインとして面白いところ。因みに唐花は、木瓜と組み合わされることも多い。唐花木瓜である。さて、この鍔は、中央に十字形を構成している。鍔の円周、即ち円形と曲線による十字の組合せが七宝文。これを天地左右に連続させてゆくと、円が重なり合った地文の七宝繋文になる。いずれも装剣小道具の図柄として多い。これら、文様構成を、単純な文様として心に止めない方もおられるようだが、このように洗練された文様美はとても美しく古くから尊ばれている。特に細い線による構成は京透の特徴。

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